| 指揮 | ジョン・マクローリン・ウィリアムズ |
| 演奏 | ウクライナ国立交響楽団 |
| 録音 | 1999年12月10,16日 |
| カップリング | カーペンター 乳母車の冒険 他 |
| 発売 | NAXOSI |
| CD番号 | 8.559065 |
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この曲を聴いていて頭に浮かんだのが「大自然」と「希望」という二つのキーワードです。 交響曲ですから特に何か風景を描写しているわけではないと思いますが、雄大で明るいため、そういう印象を受けます。 グローフェの組曲「グランド・キャニオン」辺りと、だいたい似たような系統に聞こえます。「自然」というより「大自然」ですね。 「自然」というと、里山のように身近にあり、人間の暮らしとも密接に結びついたりといった、潤いがあり親しみやすさが感じられるのに対して、「大自然」の場合は人影や生活の匂いなんて、スケールが大きすぎて目に留まらないぐらい小さく、目に入るのは巨大な自然のみ、といった感じで、湿っぽさ一切無しにカラッと描かれています。 さらに、常に明るい曲調が「希望」を感じさせます。 同じ雄大な大自然を描いたようなスケールの大きな曲でも、これがロシア辺りの曲だと、シベリアの冬の厳しさを表しているかのように重くどんよりとした陰鬱な雰囲気の場合が多いのですが、この曲は、重く苦しげな雰囲気など全く無く、大自然に素直に感動しているかのように明るく伸び伸びとしています。 もちろん、曲が完全に明るいだけでは単調すぎますから、暗くなる部分も無くは無いのですが、雰囲気が重くなるというわけではなく、むしろ明るい部分に向けて緊張感を高めるという感じで、聴いている方も暗い気分にはなりません。むしろ前に進もうという力が湧いて来るようです。 こういう、全てを肯定的に捉えたような前向きなところが、いかにもアメリカっぽいと思います。 それに、アイヴズ辺りのような複雑で前衛的な音楽ではなく、単純で耳に馴染みやすいものです。だからこそ描写音楽みたいに聞こえるわけですが。 ただ、ベースとなる雰囲気が全曲に渡って共通しているため、楽章が5つもある割には、あまり大きな違いはありません。そもそも、第5楽章以外の4つ楽章が、どれもテンポ指定がModeratoで始まるぐらいですし。いちおう楽章によって拍子は変えているようですが、曲の雰囲気はそれほど変わったようには聞こえません。 また、演奏時間は各楽章3〜5分といったところで、全曲通しても18〜19分ぐらいですから、そんなに長い曲ではありません。 明るく雄大ではあっても、それ以外があまり無いため、複雑な曲や精神的に深い曲を好まれる方には、この曲はおそらくものたりないと思いますが、わたしは、こういう明快で前向きな曲は結構好きです。(2008/6/14) |