F.J.ハイドン ディヴェルティメント HobII/46

演奏アンサンブル ウィーン=ベルリン
録音不明
カップリングダンツィ 五重奏曲第1番 他
発売CBS
CD番号MK 39558


このCDを聴いた感想です。


 これは木管五重奏の曲です。木管五重奏とはフルート、オーボエ、ホルン、ファゴット、クラリネットが各1本づつのアンサンブルです。
 このハイドンのディベルティメントはテクニック的には難易度が低く、楽器を始めたばかりの人が最初に取り組む曲にもよくあげられます。
 そのくせ、音楽的にはなかなか深い部分が多く、「毎年この曲ばっかりで飽きた飽きた」といわれつつも演奏される機会が多い曲であり、わたしもまだまだ演奏したいと思っています。

 様式は、ごくごく一般的な4楽章形式のもので、アレグロの第1楽章、アンダンテの第2楽章、メヌエットの第3楽章、ロンドの第4楽章という、まことにオーソドックスな構成です。
 曲調はとても楽しげで、華美ではありませんが、素朴でかわいい曲です。
 長さも10分程度であり、お気に入りのアクセサリーみたいな感じの、構えて聴くような交響曲とかとは全く違うタイプの音楽です。
 ただ、この曲で特筆すべきなのは第2楽章です。
 この楽章は「聖アンソニーのコラール」と副題がついています。
 そう、つまりこの曲こそ、ブラームスが作曲した「ハイドンの主題による変奏曲」の基になった、「ハイドンの主題」なのです。
 実際、「ハイドンの主題による変奏曲」の最初のテーマの部分のオーケストレーションは、このディヴェルティメントにかなり近い雰囲気になっています。
 そういえば、このメロディーって10年以上前に、どこかの住宅メーカーのCMに使われてたなー…

閑話休題
 この曲を演奏している「アンサンブル ウィーン=ベルリン」は、ベルリンとウィーンのオーケストラのトップ奏者が集まったスーパースターアンサンブルです。
 下記に楽器と演奏者と所属オーケストラを記しておきます。
 ※注:所属オーケストラは1980年代当時です。

 フルート:ウォルフガング・シュルツ      :ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
 オーボエ:ハンスイェルク・シェレンベルガー:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
 クラリネット:カール・ライスター        :ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
 ファゴット:ミラン・トゥルコヴィッチ       :ウィーン交響楽団
 ホルン:ギュンター・ヘーグナー        :ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

 全員、当時最高のプレイヤーの一人です。

 また、録音年月ですが、このCDには特に記されていませんので不明としていますが、このアンサンブルの創立が1983年の5月であり、CDの出版(?)が1984年であることから考えますと、1983年か84年…おそらく1983年ではないかと思います。
 そういえば、このシリーズ、セルの指揮したブルックナー交響曲第3番の時にも書いてなかったんですよね〜(2000/5/19)


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